「全部スマホ見てんじゃん!」
すると、7歳の息子がニヤッと笑って言いました。
「ママ、景色キレイって言うけど……景色じゃなくて、全部スマホ見てんじゃん!」
ドキッ。
夫も畳みかけます。
「スマホで動画の紅葉見るなら、家でインスタの紅葉投稿を見たらいいんだよな。わざわざここに来なくても」
図星すぎる。
マイさんはハッとしました。
インスタ映えばかり考えて、家族の表情を全然見ていなかったのです。
せっかくの家族の時間を、自分が台無しにしていたんだ。
実物の美しさ
慌ててスマホをカバンの奥へ。
深呼吸して、子どもたちと手を繋ぎました。
歩き出すと、息子が嬉しそうに言います。
「ほらママ見て! 葉っぱが赤くてキレイだね」
そして、こう続けました。
「実物はもっときれいでしょ?」
その笑顔。
画面越しじゃない、本物の輝き。
どんな「いいね!」より、心に響きました。
目の前にある宝物
帰宅後、夫が撮ってくれていた家族写真を見ました。
自然で最高の笑顔が写っています。
思い出の全てがスマホ画面越しにならなくて、本当によかった。
息子が教えてくれたんです。
本当に見るべきものは、画面の中じゃなくて目の前にあるのだと。
次の旅行では、もっとこの瞬間を目に焼き付けようと思っているそうです。
【体験者:30代・女性/主婦、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。