今回は筆者の知人A子さんから、まさかの体験談をお聞きしました。
よかれと思って伝えた言葉が、彼女を苦しめていた
なんと、嫁は鬱になっていたのです。
元々嫁は実の両親とかなりの不仲で、今でいういわゆる「毒親」だったそうです。
そして親と縁を切って、息子と結婚。
式は挙げておらず、フォトウエディングのみでした。
嫁から両親はいないと聞いていたので、
「私達のこと、実の親と思ってくれていいからね」
そうA子さんは嫁を想って、優しくかけた言葉だったのですが……。
嫁の中で「しっかりしないと嫌われる、両親のようにまた意地悪をされる」と、いつの間にか自分を追い詰めるような言葉になってしまっていたのです。
ありのままのあなたでいいのよ! どうかずっと幸せでいてほしい
嫁が苦労して見つけた自分の生きるすべは、親に尽くすことだったのかもしれません。
過剰なほどA子さん達に尽くそうとした嫁を思うと、涙が止まりませんでした。
その後、A子さんは嫁に手紙を書きました。
「ありのままのあなたでいい」
「あなたの幸せは、私達の幸せ」
ということを、どうしても伝えたかったのです。
それから嫁は少しずつ回復し、今は普通に家に遊びに来てくれるようになりました。
まだまだ心配なことはありますが、カウンセリングを受けたり心療内科へ通ったりと、彼女なりに自分と向き合う時間を増やしているようです。
私はそんな嫁を心から応援してあげたいし、力になりたいと思っています。
【体験者:60代・女性パート、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。