筆者の友人・アヤコさん(仮名)の保育園の申し込み結果は、10園すべて落選。復職できず、経済的にも体力的にも追い詰められていました。絶望の中、娘が見せた笑顔であることに気づきます。アヤコさんは夫に相談することに……。
10園全滅の絶望
アヤコさんはそろそろ育休が明けます。
ポストに保活の結果通知が届きました。
封筒を手にした瞬間、ドキドキが止まらない。
「どこか一つでもいいから……できれば家から近いところに」
祈るような気持ちで開封。
でも、現実は厳しかった。
10園すべて落選。
復職できない。経済的にも精神的にも追い詰められていきます。
「私の人生、終わった」
35歳での出産。体力的な不安を抱えながらの育児。30代ももうすぐ終わりという焦り。
保活への期待が大きかっただけに、落胆も深かったのです。
「まま、ぎゅー」
そんなある日、2歳の娘が駆け寄ってきました。
「まま、ぎゅー」「だっこよー」
短い腕を思いっきり広げて、にっこり笑顔。
アヤコさんは娘を抱きしめました。
温かくて、柔らかくて。
この笑顔、いつまで見られるんだろう。
気づけば涙がこぼれていました。
夫に相談すると「一年だけ、娘との時間を優先してみたら?」と背中を押してくれました。