賃貸か持ち家か、永遠のテーマですよね。筆者の友人・サエさん(仮名)は、新居で突然始まった隣人からの理不尽なクレームに困り果てていました。誰もいない留守中にも「うるさい」と張り紙が。一体、何が起きていたのでしょうか。

あなたたちの荷物が重すぎたせい

ところが、隣人の態度は変わりません。

「あなたたちの引っ越し荷物が重かったから、エレベーターが壊れたのよ」

責任転嫁。

居心地の悪さは解消されず、結局、半年で引っ越すことに。

サエさんは疲れ果てていました。

「やっぱり落ち着ける家が欲しい……」

ため息をつくサエさんの横で、夫は段ボールを片付けながら目を輝かせています。

「こんなトラブルがあるからこそ賃貸は身軽でいい。隣人は選べないからね」

サエさんが言います。

「お部屋はよかったのにね。さすがに、このお隣さんには参ったよね」

「次はどんな部屋かな。意外と住んでみないと分からないことが多いよね」

夫は楽しそうです。

「今度のお隣は、どんな人だろうね? サエちゃん」

賃貸は身軽だが

その横顔を見て、サエさんは苦笑するしかありませんでした。

夫にとっては冒険。
サエさんにとっては安住の地を求める旅。

同じ賃貸暮らしでも、こんなに捉え方が違う。

賃貸の身軽さは、隣人ガチャで当たりを引けるかどうか。それ次第なのかもしれません。

【体験者:40代・女性フリーランス、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。