小学生の息子との会話中、母親が口にした「夕立」という言葉が、息子さんには全く通じません。現代の子どもが知っている「ゲリラ豪雨」との言葉の違いから、息子さんは可愛らしい勘違いをして……? 友人が体験談を語ってくれました。
私が、「夕立って知ってる?」と言うと、
息子は、「え? 夕立? なにそれ。夕方立つこと?」と答えました。
可愛い勘違いに私は大笑い。
ゲリラ豪雨という言葉は知っていても、夕立は知らなかった息子。
息子も意味を知って、つられて笑っていました。
言葉が持つ「季節の情景」
この一件で、私はハッとさせられました。
昔ながらの言葉には、ただ現象を指すだけでなく、その季節ならではの情景や情緒が込められています。
「夕立」は、夏の夕方に急に降り、短時間でさっと止む、風情を感じる雨。
一方、「ゲリラ豪雨」は、突然の危険、予測不能な災害、というネガティブなイメージが強い言葉です。
自分が使う言葉から季節の情緒が失われているのかもしれない、と私が日常で使う言葉を振り返るきっかけにもなりました。
息子がくれた「秋の宿題」
これからの季節は、秋の長雨、雨時雨(あめしぐれ)、秋雨(あきさめ)……。
たくさんある秋らしい季節の言葉を、たくさん使って息子に教えたいと思いました。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。