Aさんは新婚さん
Aさんは先月結婚したばかりの新婚さん。結婚と同時に夫と同居生活を始めたAさんは、大好きな夫との新婚生活を楽しんでいました。
Aさんが特に大切に感じていたのが食事の時間です。仕事が終わってからスーパーで買い出しをして、夜ごはんを作り帰って来た夫と2人で食べるのを毎日楽しみにしていました。
今日も仕事を終えて慌ただしい中、食事を作り夫の帰りを待っていました。しかし、夫はなかなか帰ってきません。連絡をしても返ってこず、結局夫が帰って来たのは深夜だったのです。
初めての夫婦喧嘩
深夜に帰宅した夫に対しAさんは「せっかく作ったのに」と言いました。すると夫は激しい口調で言い返してきたのです。
「作ってくれなんて頼んでないよ。家事をやってくれなんて頼んでないのに押し付けがましいんだよ!」
てっきり謝ってくれるものだと思っていた夫からの意外な言葉を聞いたAさんは、びっくりしましたが「わかったよ」とにっこりと笑いました。
そして食べてもらえなかった食事を片付けてから、ある決意を胸に眠りについたのです。
頼んでないと言われたので……
翌朝、Aさんはこれまで作っていた朝食を作りませんでした。起きてきた夫は朝食が用意されていないのを見て驚いていましたが、Aさんは笑顔でこう言いました。
「朝食を作るのも頼まれてなかったのに押し付けがましかったよね。頼まれてないから作らなかったよ!」
すると夫は自分で用意して朝食を食べだしたので、Aさんは「明日から私の分も作ってね。お願い。頼んだんだからやってくれるよね?」と言いました。
「ごめん!」夫はその言葉を聞いて、ようやくAさんに謝ってくれたのです。
分担を決めよう
その日の夜、Aさんと夫はお互いに謝って夫婦で話し合い家事の分担について決めました。
夫は「食事を大切にしたい」というAさんの要望を聞き入れてくれましたし、急遽食べられなくなった場合は必ず連絡をすることに。
その他についても2人が納得する形で2人のルールは決まり、それからは順調に暮らしています。
「頼んでない!」という言葉に傷付きやり返したAさんでしたが、そのことをきっかけに夫婦の形を見直すことができたようです。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。