夫の実家に泊まった際、姑から細やかな気遣いを受け続けた知人。夜中に目撃した姑の“ある気遣い”には、少し恐怖を感じたようです。
夫の実家
これは、夫と結婚して間もない時期に体験した出来事です。
夫の実家は遠方にあり、気軽に行ける距離ではありません。
結婚の挨拶のときに1度訪れたきりで、なかなか顔を出せていませんでした。
「義両親も夫に会いたいだろう」と考えた私は、長期休暇を利用して夫の実家を訪れることにしたのです。
喜ぶ義両親
「疲れたでしょう」とねぎらいながら、義両親は大喜びで出迎えてくれました。
姑は「用意してある部屋で休んでいてね」と私と夫を今日泊まる部屋に案内してくれました。
部屋で一息ついていると、「暑くないかしら?」と姑が顔を出しました。
「大丈夫ですよ、ありがとうございます」と私が言うと、「そう」と言って去った姑でしたが、10分後また部屋を覗き込みました。
「昨日布団干しておいたけど、今日もいい天気だしもう一度干しておく?」と姑。
「お気遣いなく……」と私は答えましたが、その後も姑は、些細な用事で何度も部屋に入ってきました。
世話を焼こうとする姑
夕食は姑の手料理をいただきました。
とても美味しくて、夫や舅と楽しく食事をしていたのですが、姑は「お口に合うかしら?」「この量で足りるかしら?」とずっとそわそわしています。
そんな姑に、夫と舅は「大丈夫だって言っているだろう。まったく母さんは神経質なんだから」と少し呆れ気味。
お風呂をいただいた際も、脱衣所から何度もお湯加減を尋ねてくる姑に、私も少し戸惑いを感じ始めました。
夜中に
深夜に夫と部屋で寝ていると、ふと足元に気配を感じました。
びっくりして飛び起きると、そこにはなんと姑の姿がありました。
「な、何しているんですか!」と思わず大きな声が出てしまった私に、夫も起き出します。
姑は「冷えてきたし、窓を閉めてあげようと思って……」と囁くように言いました。
パジャマ姿で暗闇に佇む姑。夫は「自分たちでやるから!」と迷惑そうに言った後、姑を自室に戻らせました。
その後
姑は私たちのことを考え、よかれと思って世話を焼いてくれたのでしょう。その心遣いには本当に感謝しています。ただ、あまりに気遣われすぎて疲れてしまったことも事実でした。
この出来事以降も夫の実家に帰省は続けていますが、お互い気疲れしてしまわないよう、私たちはホテルを取るようにしています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Junko.A
子育てに奮闘しながら、フリーランスのライターとして活躍中。地方移住や結婚、スナックの仕事、そして3人の子育てと、さまざまな経験を通じて得た知見をライティングに活かしている。文章を書くことがもともと好きで、3人目の子どもを出産後に、ライターの仕事をスタート。自身の体験談や家族、ママ友からのエピソードを元に、姑に関するテーマを得意としている。また、フリーランスを目指す方へ向けた情報ブログを運営中。