今日の写真は?
初孫の誕生で、すっかりおばあちゃんの顔になった義母。
毎日「写真を送って」とLINEが届くようになったのです。
由美子さんも最初は微笑ましく感じていました。
「可愛がってくれてるんだな」
そう思って、せっせと孫の写真を送っていたのですが……
次第に義母の要求が変わってきたのです。
エスカレートする注文
「この角度で撮って」
「笑顔じゃないとダメよ」
「今すぐ撮って送って」
写真に対する注文がどんどん細かくなっていきます。
仕事の合間にも容赦なくLINEが鳴り続ける日々。
さらには、
「お友達にも見せたいから高画質で」
「背景をもっときれいに」
「この服は映えないわ」
もはや写真屋状態。
由美子さんが「さすがに、お義母さんが欲しい写真となると、毎日は撮れなくて」と疲れ果ててやんわり断ると、
「嫁は冷たい」
「孫に会わせてもらえない」
と夫や知り合いにチクリ。
限界を感じた由美子さんは、ある作戦に出ました。
義母からの写真の要求をすべてリスト化したのです。
義父の怒りの一喝
1日20件以上の写真要求。
そのリストを見た夫も驚愕し、ある週末に夫だけが実家を訪れて義父に相談することに。
リストを見た義父の顔がみるみる真っ赤になったそうです。
「おい、いい加減にしろよ。みんな仕事して忙しいんだから」
「嫁さんは写真屋じゃないんだぞ!」
普段は義母の言いなりだった義父の怒りの一喝。
義母も流石に自分のやりすぎに気づいたようで、その場で黙り込んでしまったと夫から聞きました。
穏やかな関係への変化
今は週1回、家族みんなでビデオ通話をする穏やかな関係に変わりました。
愛情が強すぎて相手の気持ちが見えなくなること、ありますよね。
「孫可愛さで周りが見えなくなってたわ」
そう反省した義母は、由美子さんの忙しさを理解し、良好な関係を築けているそうです。
【体験者:30代・女性フリーランス、回答時期:2024年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。