息子が持ち帰った衝撃の“お土産”
息子が学校から帰ってくるなり、いつものように公園に遊びに行きました。
ずいぶん遅い時間に帰宅したので、また友達と夢中になって遊んでいるのだろうと思っていました。
息子が帰ってきたので見てみると、手にはものすごく汚れたビニール袋があり、中にはパンパンになるほどのゴミが。
息子の熱い行動力
「何事!?」
私は驚いて、
「そんな汚いゴミを家の中に入れないでよ」
と言いました。すると、息子は自慢げに話し出したのです。
「今日、朝礼でAちゃんとBちゃんが表彰されて。駅前のゴミ拾いしたんだって。かっこよかったから、おれも表彰されたい!」と。
ゴミ袋に見えた息子の誠意
友だちの良い行いを「かっこいい」と感じ、すぐに行動に移せるなんて、なんて素晴らしい!
でも、その行為を素直に褒めてあげたい気持ちと、とてつもなく汚れたゴミ袋を前にした現実のギャップに、私は言葉を失いました。
ゴミ袋の中を見ると、お菓子の袋や空き缶だけでなく、落ち葉や得体の知れないものが……。
でも、このゴミの量こそが、息子たちが一生懸命ゴミ拾いをした証拠。
私は「がんばったね!」と言い、すぐにゴミを分別しました。
誰かの良い行いに感化され、行動を起こせる息子。
でも、どうか次のゴミ拾いのときは、持ち帰り用の袋を綺麗なものにしてねと、心の中で願ったのです。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。