これは筆者自身の体験です。息子がスイミングのテストに挑戦し、何度も失敗して帰宅した日、彼の落ち込みを目の当たりにしました。初めての親としてのサポート方法に悩んだ私は、息子と共に失敗から学び、前向きな気持ちを取り戻すまでを見守る中で、親としての成長を実感した出来事です。

スイミングのテストで息子は……

先日、息子がスイミングのテストを受ける日がありました。彼は何度もそのテストに挑戦していたものの、毎回うまくいかず、少し自信を失いかけていました。その日も、帰宅すると普段の元気な様子とは裏腹に、どこかうつむき加減で、顔には悔しさがにじんでいました。

「またダメだった……」と、息子は涙を浮かべて言いました。頑張っていることはわかっていたので、私もその姿を見るのがとても辛く感じました。最初は「次はきっとできるよ、頑張ってるんだから大丈夫」と励ましましたが、息子の表情にはあまり変化が見られませんでした。そこで、私は気づきました。励ましの言葉だけでは、息子が感じている不安や悔しさにしっかり寄り添えていないのではないかと。

その失敗から一緒に学ぶ

私は、自分の反応を振り返り、息子に「失敗しても大丈夫だよ」と言いました。さらに、「どうしたら次はうまくいくか、一緒に考えてみよう」と提案し、彼と一緒にテストで何がうまくいかなかったのかを振り返り始めました。息子は初め、まだ少し不安げでしたが、一緒に問題を考えていくうちに、少しずつ前向きな気持ちが芽生えていったようでした。

「失敗しても、また挑戦すればいいんだね。次はできる気がする!」という言葉が彼から出たとき、私はとても嬉しく感じました。この言葉は、息子が次に進む力を得た証拠だと思いました。

目標を立てて、成長を実感

次の日、私は息子に「今日はどんなことに気をつけて練習しようか?」と聞き、練習前に小さな目標を立てさせました。その目標は、「途中で諦めない」「何度も挑戦する」といった、失敗を恐れずに前向きに取り組むことが大切な内容でした。

その結果、次のテストで息子は見事に目標を達成し、以前の自信を取り戻しました。息子が「やったね! できたよ!」と喜んでいる顔を見て、私も心から嬉しくなりました。

失敗から学ぶことの大切さ

この経験を通じて、私は親として、ただ「大丈夫だよ」と励ますだけではなく、失敗から何を学び、どのように乗り越えていくかを一緒に考えることが大切だと実感しました。子どもが自信を失ったとき、親は励ましだけでなく、その失敗をどう活かして次に繋げるかを一緒に考え、手助けすることが求められるのだと強く感じました。

息子は、失敗を恐れず、前向きに挑戦し続けることの大切さを学び、成長したと感じています。自信を持って次のステップに進んでいく息子を見ることができ、親としてもとても誇りに思いました。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。