カフェで見かけた小さな女の子と、その子を置いてどこかへ消えた父親。
その場に居合わせた女性は、ある“異変”に気づきます。
モヤモヤと怒りが交錯した出来事の結末とは──。
今回は筆者の友人から聞いた、思わず目を疑う衝撃的なエピソードをご紹介します。

姿を消した父親

ある日、カフェでゆっくり1人時間を満喫していたときの出来事です。

近くの席に5歳くらいの女の子と父親が座りました。

でも、すぐに父親はどこかに行ってしまい、女の子はぽつんと座ったまま。

その後も父親は10分以上帰ってくることはなく、ずっと女の子が1人で放置されていることが気になった私。

不安そうにしている女の子と目が合うたびに笑ってみせたり、
「パパ、きっともうすぐ帰ってくるよ」
と声をかけてみたりしていました。

放置!?

とはいえ私にもこのあと予定があり、見守り続けるにも限界がありました。

そのため、悩んだ末に店員へ事情を伝えることに。

それからまもなくして、ようやく父親が戻ってきたものの、また外に行くようなそぶりを見せました。
私はそれを見て、『幼い子どもを1人で置いて行って心配じゃないのかな』と思わず考え込んでしまったのです。

注意するも?

すると、店員さんが父親に気づきこう注意してくれました。

「小さいお子様からは目を離さないようにしてください」

しかし、当の本人である男性は私をにらみつけてため息。

「店員に伝えるなよ~」
「相手してくれるだけでよかったのに」
「俺だって一人でたまには出かけたいんだよ」

とブツブツ文句を言いながら、お礼もせず女の子の手をぐいと引いて去っていったのです。

モヤモヤ

その瞬間、私はこの父親から“見守り役”として見られていたのだと気づき、心底モヤモヤしました。

子どもが無事でよかったと思う一方で、大人の無責任さに怒りを覚えた日。

いつか私が親になったときには、周囲の大人の善意に頼って好き勝手に行動しないようにしよう、と心に誓った出来事でした。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にFTNでヒアリングと執筆を行う。