悪気はないと分かるもののモヤモヤが募るなか、周囲のちょっとした一言が思わぬ変化をもたらすことに──。
今回は筆者の友人から聞いた、“会話泥棒ママ”なエピソードをご紹介します。
ママ友
これは、6歳の息子を保育園に迎えに行ったタイミングでよく顔を合わせるママ友A子のお話です。
最初は『よく話す明るい人だな』という印象だけでした。
でも、会話を重ねるたびだんだんと違和感が募るように。
「昨日、逆上がりができたの」
と子どもの成長を話すと、
「うちの子なんて年中からできていたよ」
と返ってくるのです。
それだけなら全然何とも思わないのですが……。
会話泥棒
そこから延々と、自分の子の自慢話を語り始めるのです!
こちらが何か話すたび、必ず話題を奪っていくA子。
最初は気のせいかと思っていたけれど、ほかのママにも同じ調子のようでした。
誰かが子どもの話をすると
「それならうちの子も!」
と入り込んで会話泥棒をしていくA子。
悪気はなさそうなのがまた厄介で、誰もハッキリとは言いだせないまま、モヤモヤだけが募っていきました。
ツッコミ
そんなある日、別のママが思い切って笑いながら軽くツッコミを入れてくれたのです!
「また話持っていく~!」
「もっと私にも子どもの自慢話させてよ~」
するとその場にいたほかのママたちもクスッと笑って、自分ばかり話していたことに気づいたのか申し訳なさそうに苦笑いするA子。
指摘されて初めて反省してくれたようでした。
その後
それ以降、A子が会話泥棒するたび、何度か色んなママ友が冗談っぽくツッコミをしていくうちに、こちらの話にもきちんと耳を傾けてくれるように。
「食べないときはゲームを取り入れるといいよ!」
などと、こちらに寄り添ったアドバイスまでしてくれるようになり、前よりも話すことが楽しくなりました。
話を“聞いてくれる人”と“奪う人”は全然違います。
互いに話をしたり聞いたりできる平等な関係が築けたうえに、もっと仲良くなれて嬉しく思っています。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にFTNでヒアリングと執筆を行う。