届いた衝撃の写真
しばらくするとデイケアから、アプリに活動報告が届きました。
「どんな様子かな」と写真を開いたサエコさん。
その瞬間、目を疑いました。
そこには顔は白塗りで、目の周りは真っ黒、いたるところに血のりまでつけた義母が
「ハッピーハロウィン」と満面の笑みを浮かべていたのです。
「え!? なにこれ!」
まるでホラー映画のワンシーン。
バスの中でふたりは思わずズッコケました。
義母の意外な本音
帰宅後、お土産の温泉まんじゅうを渡しながら写真を見せると、義母は照れ笑い。
「やだ、誰これ? あたし?」
さらに、本心を打ち明けてくれました。
「紅葉狩りには行きたかったけど、ハロウィンも一度やってみたくてね」
事前の体調不良というのは言い訳。
実はデイケアで仮装イベントがあり、どうしても挑戦してみたかったそうです。
サエコさんは「心配しちゃって損した〜」と笑い、モヤモヤはすっかり笑い話に。
年齢を重ねても新しい挑戦を楽しむ義母の姿にサエコさんは驚きながらも、「いつまでも元気で人生を楽しんでいてほしい」と心から思ったそうです。
【体験者:50代・女性/パート社員、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。