「スマートフォンがあるとつい触ってしまう」──これは子どもも大人も同じかもしれません。筆者の息子が高校生の時に懇談会で担任の先生から聞いた、偶然から始まったユニークな取り組みのエピソードをご紹介します。

広がる「預かってください」の輪

この話を聞いたほかの生徒たちも「自分も預かってほしい」と次々にスマートフォンを先生に預けるようになりました。

そういえば、筆者の息子も時々スマートフォンをリビングに置いて自室へ行くことがあったのです。
ただの置き忘れだと思っていましたが、どうやら息子もクラスメイトの影響を受け、スマートフォンを物理的に手元から離す工夫を取り入れていたようです。

学んだのはスマホとの距離感

先生は「いつでも預かりますよ」とクラスの生徒に声をかけ、希望する生徒は自主的にスマートフォンを預けるようになりました。

その結果━━次の定期テストでそのクラスの平均点が学年トップになったのです。
子どもたちが自分で気づき、行動を選んだこと。それが結果につながったのは、とても大きな意味があると思います。
子どもだけではなく、私たち大人もスマートフォンとの距離感をどう取るかが大切だと気づかされた出来事でした。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。