まさか、子供に解熱剤を飲ませて登園させる親がいるなんて──。
今回は、筆者の知人、A子さんのエピソードをご紹介します。

保育園でインフルエンザが大流行

しかしその数日後、保育園でインフルエンザが大流行。

なんでも、「元気です」と言っていたお子さんは実は前日夜に発熱していて、その保護者の方が解熱剤を飲ませて登園させていた事が判明したそうです。その日の午後に熱が上がり、病院を受診するとインフルエンザとの診断が。

そして、園内でインフルエンザになる子供が次々と増えていったのです。

看病の負担と社会の課題

インフルエンザが流行るのは毎年の事なので仕方のない事だと思います。
ただ、インフルエンザが流行る季節は、一人でも罹ってしまう子を減らし園内流行を最小限にするために、一人一人が気を付けないといけない時期だと思うのです。

保育園で罹り、その家族が罹り、その家族の学校や職場で流行し……と、どんどん増えていく事と、看病のために仕事を休む人が増える事を想像してみて欲しいのです。

どうしても行かないといけない仕事があったとか、切羽詰まった事情があったのではと想像したとしても、解熱剤を飲ませて無理やり登園させた保護者に、信じられない気持ちでした。

しかし、それ以上に、病気の子どもを持つ保護者をそこまで追い詰めてしまう社会の現状に、胸が締め付けられる思いでした。この問題は、一人の保護者の問題で終わらせるのではなく、社会全体で子育て世帯をどうサポートしていくかという、より大きな課題を考えるきっかけとすべきだと感じています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emma.I
長年人事業務に携わり、働き続ける人々の本音や葛藤に触れてきたライター。
現在は仕事や自身の育児を通じて得た経験を元に、誰かの心に寄り添い、クスッと笑えるエピソードを執筆中。
特に、女子中高出身者の視点やグローバル企業出身者の視点からの記事を得意とする。