子どものピアノ発表会で、会場が温かな雰囲気に包まれていた中、ある母親の“一言”が空気を一変させました。
小さな子どもたちの努力が集まる場で、思わず耳を疑ったその言動と、それに対する先生の対応とは……。
ピアノ発表会での心温まる空気が……
これはママ友Aさんから聞いたお話です。
ある日、Aさんのお子さんが通うピアノ教室で発表会がありました。小さな子から中学生まで、みんな一生懸命に演奏していて、会場には温かい空気が流れていたそうです。Aさんも自分の子の番をドキドキしながら見守り、演奏が終わるたびに拍手が広がる会場に心がほっこりしていたと言います。
空気を壊した“一言”
しかしその雰囲気を一瞬で壊す出来事が。ある子の演奏が終わった直後、隣の席の母親が突然大きな声で言い放ちました。「Sちゃん、音外してたよね。全然上手じゃなかったわ」。しかもそのすぐ隣には、Sちゃんのご両親が座っていたのです。
会場中が凍りついた……
周囲の保護者たちはその言葉に驚き、一瞬シーンと静まり返りました。Sちゃんのご両親は驚いた様子で、必死に表情を取り繕っていたそうです。Aさんも胸がざわつき、「なんでそんなこと言うの?」とやりきれない気持ちになったと言います。子どもたちは皆、一生懸命練習してきたはず。たとえ間違えても、その努力を褒めるのが親の役目のはずなのに……。
先生からのやさしい“注意”
その後、発表会の最後に先生がこう語りかけました。「今日の発表会は、誰かと比べるための場ではありません。ひとりひとりの努力を称えてあげてください」――その言葉はやさしいながらも、会場にいた大人たちにしっかりと届くメッセージでした。
気まずそうにうつむく母親の姿
ちらっと隣を見ると、あの発言をした母親はうつむいて気まずそうな表情に。先生はやんわりとした言い回しで会場の空気を整えてくれましたが、その場にいた保護者たちは皆「言ってはいけないことがある」と改めて感じた瞬間だったようです。
子どもを信じて見守る心
Aさんは、「あの時の先生の言葉が胸に響いた」と話してくれました。子どもの頑張りを信じて、温かく見守ることの大切さを改めて感じた出来事だったそうです。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。