筆者の知り合いは、お嫁さんから同居を持ちかけられたことが嬉しく即同居を決めたそうですが、1年後にその決断を深く後悔したそうです。

長男が結婚

私には、成人した子どもが3人います。

そのうちの長男が結婚し、結婚式の後も嫁と2人でアパートで暮らしていました。
ある日、息子から「引っ越すつもり」という話をされた私。

「いつ子どもができてもいいように、もう少し広いアパートを探している」と息子は言いました。
ですが、なかなか希望の条件に合う物件が見つからないようでした。

嫁が同居を持ちかけてくる

我が家に息子と嫁が訪れたときのことです。

話が引っ越しのことになると、嫁は「ちょうどいいアパートがないんですよね」とため息をついていました。
そして私の顔色をうかがいながら「あの、もしよかったらお義母さんたちと同居させてもらえると助かるんですが……」と言いました。

「お義母さんの家は、夫くんと私の職場のちょうど真ん中にあるから通勤にも便利だし、子どもができても戸建てだから泣き声もアパートよりは気にしなくていいし」と言う嫁。

最近の人は同居なんて嫌がると思っていた私は、嫁の申し出に驚きましたが、「一緒に暮らしたい」と言ってくれたことが内心とても嬉しかったのです。

「そうね、それなら一緒に暮らしましょうか」と深く考えることなく即決。
嫁も「ありがとうございます!」と大喜びしてくれました。

実際に暮らしてみると

息子夫婦との同居が決まると、私と夫は息子たちの利便性を考えてリフォームを行いました。2階に洗面所やトイレ、お風呂を設置してあげたのです。

息子夫婦が引っ越してきた当初は、みんな新しい生活への期待もあって楽しく過ごせていました。しかし同居が日常になってくると、さまざまなことが目に付くように。

寝る時間の違いや、洗濯物の干し方、台所の使い方の違いなどから来る小さなストレスを私も嫁も感じるようになっていきました。

それでも私は何とかやっていたのですが、同居から1年後、嫁から次のような申し出があったのです。
「実は最近眠れなくて……リフォームまでしてもらったのに申し訳ないんですが、別居させてください」
同居のストレスから、どうやら嫁はノイローゼになりかけていたようでした。

よく考えるべきだった

何十年も別に暮らして来た人間が一緒に住むのは、並大抵のことではありません。

「同居したい」と言ってくれたことが嬉しかったからといっても、お互いもっと慎重に考えるべきだったと深く反省しました。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Junko.A
5歳、3歳、1歳の3人の子育てに奮闘しながら、フリーランスのライターとして活躍中。地方移住や結婚、スナックの仕事、そして3人の子育てと、さまざまな経験を通じて得た知見をライティングに活かしている。文章を書くことがもともと好きで、3人目の子どもを出産後に、ライターの仕事をスタート。自身の体験談や家族、ママ友からのエピソードを元に、姑に関するテーマを得意としている。また、フリーランスを目指す方へ向けた情報ブログを運営中。