『優しい人だから』と信じた彼との同棲生活。
でも次第に見えてきたのは、思い描いていた“優しさ”とは違う一面でした。
迷い続けた女性の心を動かした母の言葉とは──。
今回は筆者の知人から聞いた、家族愛にあふれたエピソードをご紹介します。
でも次第に見えてきたのは、思い描いていた“優しさ”とは違う一面でした。
迷い続けた女性の心を動かした母の言葉とは──。
今回は筆者の知人から聞いた、家族愛にあふれたエピソードをご紹介します。
母の反対
当時24歳のときの出来事です。
私は4歳年上の彼と同棲を決め、実家を出ることにしました。
彼は社交的で話も面白く、友達の間でも『優しそう』と好印象。
ただ、母だけには初対面で会った後、顔をしかめて反対されました。
「あの人、水や料理を運んでくれたあなたに対してお礼の1つも言わないのね」
「少しでもあなたがからかうと怖い顔しているし、やめた方がいいわ」
いざ同棲すると?
でも、私は『古い考えね』と思い、母に反発してしまいました。
「今日はちょっと機嫌悪かっただけだよ」
「いつもとっても尽くしてくれる優しい人だから」
そう心配する母を押し切り、半ば強引に実家を出ていったのです。
それから始まった同棲は最初のうちこそ、とても楽しいものでした。
でも数か月経つと、彼は変わってしまいました……。
私の服装に文句を言い始め、男友達と連絡を取ることも禁止され、実家に帰るのも嫌がる彼。
怒るとモノに当たり、大きな音を立てて罵られるようになり、私は黙り込むように。
そんななか実家に帰ったある日、母にそのことを愚痴りつつも私が
「別に、全部自分で選んだことだし」
と笑って言った瞬間でした。