その違和感の正体は、思いもよらぬ“ある気持ち”によるものでした──。
今回は筆者の知人から聞いた、嫁姑関係で思わず反省したというエピソードをご紹介します。
嫁の表情が気になる
最近まで、息子夫婦の家を訪ねるたびに、いつもどこか疲れたような顔をしているお嫁さんのA子が気になっていました。
挨拶も丁寧だし、言葉遣いもきちんとしていて『素敵な子だな』と思っています。
けれど、どこかA子は緊張しているようで、まるで“気を張っている”ように感じていました。
『何か悩みでもあるのかしら?』と思い、帰り際に息子にそれとなく聞いてみると、少し言いにくそうにしながらも教えてくれたことにびっくり!
プレッシャー
「実はA子、母さんにすごく気を遣っている」
「『ちゃんとしないと嫌われるかも』って、毎回すごく緊張しているみたい」
まさか、そんなふうに思わせていたなんて……。
正直、厳しく接した覚えはありません。
でも、確かに“姑”という立場だけで、嫁にとっては大きなプレッシャーだったのかもしれないと気づいた私。
思い返せば『かわいいお嫁さんだな』『もっと仲良くなりたいわ』と内心思っていたのに伝えることをしていませんでした。
そのため、『私から何も言われないことで“認められていない”と受け取られていたのかも』とようやく悟れたのです。
反省
今思うと、訪問時の家の様子や料理の味に無意識に目を光らせていた気がします。
A子も“家族の一員”になってほしいと願っていたのに、知らず知らずのうちに“他人扱い”してしまっていたと深く反省しました。
気持ちはしっかり伝えよう
それ以来、意識的に笑顔で話すようにし、思ったことは正直に伝えるように。
すると、だんだん固かったA子の表情も緊張が解けたような柔らかいものになっていきました。
お互いに“素のまま”でいられる関係こそが、本当の家族への第一歩なのかもしれないと学んだ出来事でした。
【体験者:50代・女性パート主婦、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にFTNでヒアリングと執筆を行う。