筆者の話です。久しぶりに同窓会に参加すると、懐かしい顔ぶれに会えるのが楽しみのひとつです。今回ご紹介するのは、高校時代に体が弱く保健室の常連だった友人が、25年の時を経て驚きの変貌をとげていたお話です。

高校時代の友人Yちゃん

高校時代の友人Yちゃんは、高校時代とても体が弱い子でした。授業中にふらっと倒れて保健室に運ばれることもしばしば。
体調不良による遅刻や早退、欠席も多く、体育の授業もよく見学していました。
か細くて守ってあげたくなるような印象が、当時のYちゃんのイメージでした。

25年ぶりの同窓会での再会

それから年月が過ぎ、お互い地元を離れたこともあり、Yちゃんとは音信不通に。先日、そんな彼女と25年ぶりに同窓会で再会したのです。

ところが目の前に現れた人物を、最初私は彼女だと気づきませんでした。
なぜなら、そこにいたのは声も態度も堂々とした「肝っ玉母ちゃん」そのものだったからです。

まるで別人のような姿に仰天

同窓会の席で、私を見つけて手を振るYちゃん。正直なところ、最初は誰だかわかりませんでした。「ちょっとぉ! 私のこと忘れたの~?」と笑いながらバシバシ背中を叩いてきます。
「お、覚えてるよ……」と答えつつ、何度も顔をチラチラ確認してしまいました。

やがて、飲み過ぎた男子を見つけると「ちょっと、あんた! 飲みすぎよ! もう歳なんだから気をつけなさいよ」と一喝。
場を仕切り、周囲をまとめる姿は、高校時代に保健室のベッドで横になっていたYちゃんからは想像もつきませんでした。

人は環境で変わるもの

人は環境や経験によって大きく成長するのだと改めて実感しました。
家庭を持ち、子育てを経たYちゃんは、かつての「守られる側」から「守る側」へと変わったのでしょう。そのたくましい姿もまた、Yちゃんの魅力だと感じました。

人生は本当にドラマチック。同窓会ってタイムマシーンより衝撃的かもしれない━━そんなふうに思った出来事でした。

【体験者:50代・筆者 回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。