引越しは、新しい生活への第一歩。期待に胸を膨らませ、理想の住まいを決定する瞬間は、ワクワクに満ちていますよね。でも、そんな高揚感の中に、思わぬ落とし穴が潜んでいることもあるようです。筆者の友人の体験談をご紹介します。
理想の物件との出会い
社会人1年目の頃のことです。
ずっと一人暮らしに憧れていた私は、都会での新生活に胸を躍らせていました。
そんな時、駅近で家賃も相場より安いという、まさに理想的な物件を見つけたのです。
「日当たりも良さそうだし、ここなら快適に過ごせるに違いない!」と、有頂天になっていました。
内見には念のため母も同行してくれたのですが、当時の私は自分の直感を信じ切っていて、母の意見には耳を傾けていませんでした。
完璧な条件が揃っている物件に、文句のつけようがないと思っていたのです。
母の忠告と私の過信
玄関に入るなり、母は「なんだか空気がジメッとしてるわね。この家、湿気がすごいんじゃない?」と、少し眉をひそめました。
しかし、理想の条件が揃っていることに浮かれていた私は、「考えすぎだよ。日当たりはいいから大丈夫でしょ」と笑って流してしまいました。
母の経験からの勘よりも、物件情報に記載された数字を優先してしまったのです。
あの時の私は、まさかその選択が後に大きな後悔を生むことになるとは、夢にも思っていませんでした。