筆者の知人N子さんは、ギリギリまで追い詰められてしまいました。
実家で療養中のN子さんに、母親が伝えた言葉とは?
仕事上のストレスで
N子さんは勤め先が激務な上、人間関係のストレスなど色々なことが重なって心身に不調をきたし、遂には出勤できなくなってしまいました。
そのまま休職し、実家で療養することに。
真面目で責任感が強いN子さんは、早く回復して復帰しなければ、と焦る気持ちが強く、実家でお世話になることにも引け目を感じてしまう性格でした。
N子さんの母親は厳しい人で、幼少時から生活態度や勉強についてきちんとするよう言われて育ったため、N子さんの中で母親は怖い人、という印象でした。
そのため、仕事に行けない自分はダメな人間なんだ、と思い込んでしまい、症状はなかなか改善しません。
母からの思いがけない言葉
そんなある日、母がN子さんの部屋の扉をノックします。
今まで何も言わずに身の回りの世話をしてくれていた母でしたが、
「いつまで休んでるんだ、って怒られる......」
反射的に身を固くしたN子さんでしたが、母からの言葉は、
「N子、大丈夫。お母さんがあなたのことを守るからね。何も考えないでゆっくりするんだよ」
でした。
大きな安心感
大丈夫、という言葉がこんなに頼もしいものだなんて。
N子さんは涙が止まらなくなりました。
母は怖くて、近寄りがたいと思っていたけれど、弱った娘をしっかりと包み込む温かい人だったということも分かりました。
その後、N子さんは休職中だった職場を退職し、しっかりと療養に専念しました。その後転職活動を経て、現在は新しい職場で心身共に元気に過ごしています。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。