マンション近くで働く友人Aから、また「〇〇ない?」と連絡が。
今回の依頼がきっかけで、自分のストック癖が思いがけない形で見られていたことを知りました。
繰り返される「ない?」の連絡
友人Aのバイト先は、私のマンションのすぐ近くにあります。
そのせいか、彼女から「コピー用紙ある?」「封筒余ってない?」といった連絡がたびたび届きます。
「え? またなの?」と思いながらも、ストックを見ると大抵目的物は家にあり……。
つい「あるよ」と答えてしまうのです。
そんなやり取りも、もはやお決まりの習慣になりつつありました。
フラットファイル探しとストック癖
その日も昼休み前に写真が添付されていて「こんなファイルでいらないのない?」と連絡がありました。
私の部屋はワンルームで、資料をフラットファイルにまとめて立てかけてあります。
だから、彼女が見かけたことがあったのでしょう。
「まるで倉庫だと思われているのかも」と苦笑しつつ、棚をのぞくと確かに数冊ありました。
青や緑など色違いでそろって並んでいて、自分の【ストック癖】を改めて実感したのです。
「いらないものなんてないけど、ストックならあるよ」と答えると、彼女は昼休みに立ち寄ると言ってきました。
まさかの“猫型ロボット”扱い
昼休みに顔を見せた友人に、思わず私は冗談めかして尋ねました。
「私のこと、文房具屋さんだと思ってない?」
すると彼女は「文房具屋さんだとは思ってないよ、でもドラえもんだと思ってる」と言ったのです。
まんざらでもない気持ちで「ポケットかいな」とつい返すと、彼女は「だって、なんでも出てくるもん」と声をあげて笑ったのです。
ちょっと見直そうと思ったこと
自分の習慣が、まさか猫型ロボット扱いされるとは思いませんでした。
部屋は片づきませんが、困ったときに思い出してもらえる存在でいられるのは悪くない気もします。買い置きの癖は無駄にも思えますが、誰かの役に立つ場面があると、ちょっと誇らしい気持ちになりました。
モノを備えておく癖は、案外まわりとの小さな助け合いにつながっているのかもしれない。
でも、なんでもポケットから出てくる国民的キャラクターにならないように【ストック癖】はこれから少し見直していきたいと思います。
【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。