友人関係。幼児の時から始まり、大人になっても向き合う問題だと思います。
大人になれば表面上は笑顔で取り繕うことは出来ますが、心の中ではどうでしょうか。
今回は筆者の友人C子が体験した出来事をお届けします。

行事の写真販売

C子の息子が通う幼稚園では、行事ごとにカメラマンが撮影に入り、後日写真の販売が行われます。

販売方法は、サンプル写真を遊戯室に貼りだし、保護者がその中から目当ての写真を選んで、番号を記入して申し込む、というものです。

販売日初日は混雑するため、C子は販売最終日、子供を園に預けた後、遊戯室に向かいました。
遊戯室にはフィルムに入った写真がたくさん貼りだされています。

そこに、とある位置でペンを片手に写真を眺める保護者が一人いました。

あ、あれはA子ちゃんのママ? 写真に向かって何を?
C子の息子と同じクラスの女の子のママでした。

A子のママは無表情でペン先をある写真に塗り付けています。

塗りつぶされた写真

C子は何か見てはいけないような気がして、いったん外に出ました。
そしてA子ママが遊戯室から完全に出たタイミングで、もう一度戻ることに。

A子ママがいた辺りの写真を見てみると、一枚の写真、被写体の顔が写っているであろう部分が二つ、ペンで塗りつぶされていました。
これは?
C子は恐る恐るフィルムから写真を抜いてみると……

それは、同じクラスのB子ちゃんとそのママが親子で写っている写真でした。

友達関係の闇

うそだよね? だって。
A子ちゃんとB子ちゃんは仲良しでいつも一緒、ママ同士も仲良くしているように見えていました。
今朝だって、楽しそうに二人でしゃべっていたのに。

二組の親子の間で何があったのかは知ることもないのですが、闇深いものを感じて背筋が寒くなった話でした。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。