共働きで「家事や育児は協力してやろう」と夫婦で約束したものの、実際にはAさんばかりが動き回る日々。そんな中、夫の「俺、ちゃんとやってるよ?」という一言に衝撃を受け、“家事の見える化”に挑戦した出来事です。
「俺、ちゃんとやってるよ?」に絶句した夜
ママ友Aさん夫婦は共働き。結婚当初に「家事や育児は協力してやろう」と約束していたものの、実際に毎晩バタバタと動き回っているのはAさんばかりでした。夕飯の支度に子どもの宿題チェック、洗濯や翌日の準備まで休む暇もないのに、夫はソファでスマホを片手にゴロゴロ。ある晩、疲れが限界に達したAさんは「ちょっとは手伝って!」と声を荒げてしまいました。すると夫から返ってきたのは驚きの一言。
「え? 俺、ちゃんとやってるよ?」
見えていなかった“夫の家事”とは
その言葉に目の前が真っ白になったというAさん。後日、冷静に話し合ってみると、夫にとっての“家事”は「ゴミ出し」「風呂掃除」「子どもと遊ぶ」の3つだけ。それも週に数回程度で、「やっている」という認識だったのです。Aさんは愕然とし、「これでは話しても平行線のままかも」と感じました。
一週間の“家事ログ”で可視化作戦
そこでAさんは一計を案じ、「一週間だけ家事ログをつけてみよう」と提案しました。料理や買い出し、洗濯、学校の連絡や体調管理まで、ひとつひとつの作業と時間を記録。結果を突きつけられた夫は、食事関連だけでも毎日1時間以上かかっている現実を目の当たりにし、言葉を失ったといいます。山のように積み重なる“見えていなかった家事”を前に、夫は小さな声で「……こんなにやってくれてたんだな」とつぶやいたのだとか。
家事の役割分担が自然に定着
その一言をきっかけに、夫婦で家事の分担を見直すことに。今では「夕飯は週3回夫が担当」といった形で自然に役割が定着し、Aさんの負担はぐっと軽くなったそうです。Aさん自身も「言葉だけで伝えるより、“見える化”するほうが効果的」と実感し、この方法をママ友たちにもおすすめしているとのことでした。
家事の“温度差”を埋めるヒント
共働き家庭が増える今、家事の見え方や認識には大きなギャップが生まれやすいもの。Aさんの工夫は、その“温度差”を埋めるヒントになるのかもしれません。小さな工夫で夫婦の空気が変わり、家事も暮らしもずっと心地よくなる――そんな学びを与えてくれる出来事でした。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。