今回は筆者が体験した出来事をお届けします。
入園式の写真
数年前、娘が幼稚園に入園した時のことです。
幼稚園の正門の前、入園式と書かれた立て看板の前で、夫と娘の2人の写真を撮りました。
2人とも笑顔で、なかなか良い写真が撮れたと思います。
帰宅後、入園式に行った報告と共に、先ほど撮った写真を義母のスマホのメッセージアプリに送信しました。
それから1か月後、義母宅にお邪魔した際娘の幼稚園の話になり、そういえばと義母がスマホを取り出しました。
「この写真、良く撮れているわね~」
と言いながら、私が送信した写真を見せてきました。
義母が指さしたのは
我ながらうまく撮れた写真だと思っていたので、嬉しくなって義母の手元を見ると。
「スーツが似合っていてとってもかっこいいわ。やっぱりイケメンね~」
義母は指で夫が写っている部分だけを拡大し、夫の姿を褒めに褒めまくります。
となりに写っているはずの娘については、何のコメントもありません。
そうでした、義母は夫大好きで、これまでも何度となく夫の幼少時や若い頃の写真を見せては、いかに可愛いかイケメンであるか嬉しそうに語る人でした。
ブロマイドのように
「そうですね~。いいんじゃないですか」
私は適当に返事をして、その場は終わりました。
その後、義母に娘関連の行事の報告をする際には、義母用に夫だけを色々な角度から何枚か撮って、送ることにしています。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。