筆者の話です。
賃貸物件に住んでいた頃、突然「駐車場でタバコを吸って捨てるのをやめてください」と言われ、身に覚えがなく困惑しました。
しかし、その後、意外な真相が明らかに──

突然の疑惑

当時は2階に住んでいて、車のある駐車場までは建物沿いの通路を歩いていくつくりでした。
ある日、夫と出かけようと通路を歩いていたとき、見知らぬ1階の住人に突然呼び止められたのです。
「駐車場でタバコを吸って捨てるのをやめてもらえますか?」
真剣な顔でそう言われ、あまりに唐突で思わず立ち止まりました。

突きつけられた「証拠」

「え?」
と驚く私に、その方は車の下を指差しました。
確かに運転席の下には吸い殻が数本落ちており
「吸うのはいいけど、駐車場に捨てるのはどうかと思いますよ?」
と言われたのです。

どうやら以前から吸い殻が散らばっているのが気になっていたらしく、車が出入りするたびにタイヤで踏まれて粉々になり、自分の部屋の前にまで飛んでくるのが迷惑だったようです。
言われてみれば理由は理解できるものの、我が家では誰もタバコを吸わないので、ただ困惑するばかりでした。

誤解は解けたけれど……

「うちは誰もタバコを吸いません」
と説明し、持ち物を見せたり、車の灰皿がきれいなことを伝えると、相手はようやく納得。
「すみません、あなたの車の周りに吸い殻がたくさんあるので、てっきり……」
と謝ってくれました。

誤解は解けてひと安心したものの、改めて駐車場を見回すと、なぜかうちの車の周りにだけ吸い殻が多いことに気づきました。
「どうしてここだけ?」
という疑問が残ったのです。

疑いが晴れてわかったこと

数日後、1階の方が現行犯でタバコをポイ捨てする人物を発見。
実は、隣の住人がベランダでタバコを吸い、その吸い殻を外に投げ捨てていたのです。
私たちの駐車スペースがちょうどその人のベランダの前にあり、結果として私たちの車の周りが吸い殻だらけになっていました。

改めてお詫びを受け、疑いは完全に晴れることに。
「タバコを吸うなら、ルールを守ってほしい」──そう痛感した出来事でした。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。