うちの夫は食いつくし系
Aさんは小学2年生の娘を育てる母。夫と娘と家族3人で仲良く暮らしていたのですが、ある悩みを抱えていました。
その悩みとは、夫が目の前にある食べ物をすべて食べつくしてしまうということ。夕食も1人で食べ始めると、準備が終わる頃にはAさんと娘の分はなくなっています。
冷蔵庫の作り置きも子どものお菓子も夫にとっては、すべてが「俺のモノ」。気づいたら食べられていて娘が「私が食べようと思っていたお菓子がない!」と泣くこともありました。
どんな対策も効果がない……
いわゆる“食いつくし系夫”に困っていたAさん。もちろん何の対策もしないでいたわけではありません。
夕食は別皿に盛って1人分がわかるようにしましたが意味がありません。60個餃子を焼いても1人分がいくつなんて考えられず、すべてを食べつくしてしまうのです。
お菓子はかくして名前を書くようにしましたが、夫に見つけられてしまいます。食べられる度に夫にきつく注意しましたが、夫は「ごめんごめん」と軽く謝るだけで一向に食いつくしが改善されることはありませんでした。
うちの夫ってどんだけ食べるの?
すべてを食いつくす夫に困っていたAさん。ある日、ふとした疑問が湧いてきました。
「夫ってどれだけ食べたら満足するの?」
そこで大量の食材を用意し、夫が食べなくなるまでおかずを出してみることにしました。Aさんは夫が食べつくしても食べつくしてもおかずを出し続けてみたのです。
するとさすがに夫が3度目のおかわりで「もう食べられないよ」と言ったのです。
その言葉に対しAさんは「誰があなたの分だって言ったの? あなたが食べちゃうから出してただけで、これは私と娘の分だよ」と言いました。すると夫はハッと何かに気づいた表情を浮かべたのです。
食いつくし系夫の改心
夫はもう食べられないほどに食事を出されて初めて、目の前の食事が自分のものではない可能性があることを実感したのです。
この件があってから夫は食べたくなっても「これ誰の分?」と聞いてくれるように。Aさんと娘はようやく食べ物の心配をしなくてもよくなり、安心してプリンを冷蔵庫に入れておけるようになりました。
食いつくし系夫に食いつくしきれないほどの食事を与えるという荒療治は、Aさん一家には効果的だったようです。あとは食いつくしによって増えた夫の体重も減るといいなと、Aさんは願っているそうです。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。