今回は、人事部で働くA子さんにお聞きしたエピソードをご紹介します。
最近、加工しすぎの証明写真を履歴書に貼る学生が多く、面接時、実物と顔が違いすぎてびっくりするのだとか。
<イマドキ>の就活事情、筆者も大変興味深く取材しました。

イマドキの就活事情

人事部で新卒採用を担当している私は、毎年たくさんの学生と面接します。

近頃の就活生はしっかりしていて、自己分析や業界研究もよくできているなぁと感心するのですが、最近ちょっとした悩みがあるんです。

それは――履歴書の写真と本人の顔が、あまりにも違うケースが増えていること。

「あれ? 写真と顔が違う」

少し前まで、就活用の証明写真は写真スタジオで撮影されたものが多かったように思います。
しかし最近の学生たちは、スマホで証明写真を撮ることが多く、アプリを使って自分でリタッチまでするのだとか。

中には、明らかに加工しすぎている写真もあり、書類選考時に苦笑いしてしまうことも。
そういった場合は、残念ですが、その時点で不採用となってしまいます。

今の若い子たちは、写真を撮るとき、ノーマルカメラで撮ることがほぼないそうですから、加工しないと落ち着かないのかもしれませんね。

ただ、上手な学生の手にかかると、仕上がりがとても自然なので、それが本当は重加工されたものだと気づけない場合も。

そうしたときは、いざ面接時、対面した学生の顔を見て、「あれ? 写真と違う……?」と戸惑ってしまうんです。

でも会ってみると……

とはいえそんな場合でも、話してみると「この子、いいな」「採用したいな」と思うことも。
書類選考の段階で、いきすぎた加工が判明していたら、落ちていたはずなのにです。

外見を採用の基準にしているわけではないですが、たしかに、写真での印象が利発そうだから書類を通すことは実際にあります。
もし加工した写真を使っていなかったら、出会えていなかった採用者もいることでしょう。

考えものではあるけれど

あまりに写真と実物が違いすぎるのは考えものではあるのですが、結局のところ大切なのは、最終的に「一緒に働きたい」と思えるかどうか。

「どうにか工夫して、面接のチャンスをもぎ取ろう! 」という気概は、それはそれで評価に値するのかもしれませんね(笑)

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。