会話泥棒の同僚にモヤモヤ
私の職場にいるB子さんは、いつも“会話泥棒”をしてくる人です。
こちらが話し始めたと思ったら、すぐに「それってさ〜」と割り込んできて、気づけば全部自分の話になっている。
誰もそれを指摘しないまま、なんとなく彼女のペースに巻き込まれる日々が続いていました。
一対一の会話ならまだしも、社内の会議でもその調子。
提案した内容を途中で口をはさまれ、最後にはまるでB子さんのアイデアだったかのように話がまとまることもありました。
限界が来たある日の会議
ある日、私は時間をかけて考えた新しい業務フローについて、会議で発表する機会がありました。
資料も準備し、緊張しながら話し始めたそのときです。
「それさ、前に私が言ってた方向性と似てるよね」と、またしてもB子さんが横から口をはさんできました。
私は一瞬、言葉が詰まりました。でも今回は、黙っていられませんでした。
勇気を出して言った一言
「B子さん、今は私が説明している途中なので、最後まで聞いてもらえると助かります」
静かな会議室に、私の声だけが響きました。
一瞬ピタリと空気が止まりましたが、上司がすぐに「そうだね、まずA子さんの話を聞こう」とフォローしてくれ、B子さんは少しバツの悪そうな顔で黙りました。
私はそのまま説明を続け、提案は無事に通りました。
空気が変わった職場
その一件以来、B子さんはあからさまに割り込んで話すことが減りました。
他の同僚たちとも、前より自然に会話できるようになり、職場の空気が少しずつ和らいでいきました。
ずっと我慢していた自分にも腹が立っていましたが、やっと一歩踏み出せた気がしています。
はっきり言うことは怖いけれど、言わなければ何も変わらないんだと実感しました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。