筆者の友人・N希は、子どもたちが生まれる前から「家のことを少し手伝って」と夫にお願いをしてきたそうです。しかし、N希の夫は、まったく受け入れずに無視。そんなある日、N希の身に一大事が起こりました。

救急搬送

我が家は共働き。
夫は家事はもちろん、2人の小学生の息子たちのことにも一切ノータッチでした。

そんなある日、私は思いもよらず熱中症で救急搬送されてしまい、念のため3~4日の入院が必要な状態に。
実家の母親に家のことをお願いしたのですが、体調がすぐれないと聞き、夫に留守を頼むことにしたのです。

惨状

3日後、退院してみると家の中はグチャグチャでした。
掃除どころか洗濯やキッチンの洗い物すら手を付けられていない状態……。
息子たちに「大丈夫だった?」と聞くと、「パパ、怒ってばっかりだった」「何で入院なんかするんだって文句言ってたよ」と言い出し、私はさすがに呆れ果ててしまいました。

夫は仕事から帰ってくるなり「入院しなくちゃいけなかったの?」「こっちは大変だったんだ」と文句ばかり。
まだ本調子ではないと言った私に対して「腹減った! 俺の飯は?」と言い出したのです。

決意

さすがに堪忍袋の緒が切れた私。
「ねぇ、少しは心配する気持ちはないの? 留守中も文句ばっかりだったって聞いたけど?」と言うと、夫は「いやいや、お前元気そうじゃん?」と薄ら笑い。
私はもうダメだと思い「私、出ていこうと思う」と告げたのです。

夫はきょとんとした顔をしていました。
「あなたとはもうやっていけない。私は家政婦でもあなたの母親でもない。身体もキツイから出ていくね」と冷静に告げた私。
夫は「冗談言って~」と笑ってごまかしていましたが、私の本気度を悟り、急にあたふたし始めました。

一人息子

私は「仕事もして家のことも全部やって、子どもたちの学校や習い事まで全部面倒みて、今のままじゃシングルで子育てするのと変わらないから」と夫に伝えました。
すると夫は、初めてハッとしたような顔になったのです。

夫は甘やかされて育った一人息子。
今までさんざんいろいろなことを伝えてきたのに、何もわかっていなかったことに唖然としました。

課題

私は怒りが収まらなかったため、とりあえず子どもたちと実家へ避難。
次の日には夫が謝りに来ましたが、私は同じことの繰り返しになると思い、家には戻っていません。

今後、夫が意識を変えられるのか……私は明るい未来が想像できずにいます。

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:RIE.K
国文学科を卒業しOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。シングルマザーとして子供を養うために、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。