お互い様だった真実
「うちの子も同じ年ごろで、夜遅くにゲームしてうるさくしてしまって。お宅ばかり責めてすいません」
隣人も同じような状況だったのです。
さらに驚いたのは、互いの子どもが同じゲームのファンだったこと。
「うちの息子もそのゲーム大好きで、友達と騒いでいたようなんですよ」
「え? 本当ですか?」
思わず笑い合うふたり。
お互いに同じ悩みを抱えていたことで、一気に親近感が湧いてきました。
「親として注意しているつもりでも、なかなか言うこと聞かないんですよね」
「本当にそうなんです」
子ども同士はゲーム内でフレンドになり、お互いの自宅にいながら遊ぶようになりました。
「じゃあ夜10時以降はゲームを終わらせて静かにしましょう」
と約束も交わし、自然にママ同士の距離も縮まっていきました。
迷惑が紡いだ信頼関係
今では、お茶を飲みながら子育ての悩みを打ち明け合える大切な友人に。
迷惑から始まった誤解が、こんなに温かいご縁に変わるなんて。
「素直に謝って良かった」とユミさん。
トラブルを避けたい気持ちはあるけれど、正面から向き合うことで見えてくるものもあるようです。
【体験者:40代・女性/主婦、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。