それがいつしか日常に変わり、違和感とモヤモヤが募っていった女性。
善意で始めたママ友A子との関係の行方とは?
今回は筆者の知人から聞いた、放課後の預かりを巡るエピソードをご紹介します。
快く引き受けたが?
「今日だけ子どもを預かってほしいのだけれど、お願いできないかな?」
最初のお願いは、そんな申し訳なさそうなメッセージでした。
ママ友A子が、
「義母の通院に付き添わなきゃいけなくて」
と言うので、快く息子さんの預かりを引き受けた私。
子ども同士も仲良くしていたし、うちの息子も喜んでいたので、そのときは特に負担にも感じていなかったのですが......。
預かり施設じゃないんですけど!?
いつしか、2回目、3回目とA子の息子さんを預かる回数が増えていくように。
だんだんと負担に感じるようになってきたなか、A子の理由にも違和感を覚えるようになりました。
「今日は少し出かけたくて」
「ちょっと休みたいから~」
と、理由があまりにも曖昧になっていったからです。
「もう向かわせたからよろしく!」
「おやつある?」
と、そのうち、まるで我が家が“預かり施設”のような扱いに。
最初はA子の体調や家庭の事情を思って我慢していたのですが、こちらにも限界がありました......。
息子の訴え
そんなある日、我が子がポツリと嘆いた言葉にハッとしました。
「どうしていつもB男(A子の子ども)が来るの?」
「ほかの友達とも遊びたいのに」
「ママとも2人でお出かけしたいよ」
『本来は家族だけのゆったりくつろげる家のはずなのに』と、何度も預かっていたことで、息子にも不満を抱えさせてしまっていたのです。
息子の訴えでようやく決心がついた私。その夜、A子に
「最近ちょっと余裕がなくて、今後は放課後の預かりは難しいかも」
とお断りの連絡をすると......。
我慢は禁物
「了解~♪」
「ほかの子に頼むから気にしないで」
と、驚くほどあっさりした返事が!
それ以降、一切連絡は来なくなりました。
もしかしたら、最初から“都合よく頼れる人”を探していただけだったのかもしれません......。
困っている人を助けようとする心がけは素敵なこと。
でも、自分や家族が負担を感じるまで我慢する必要はないと学んだ出来事でした。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にFTNでヒアリングと執筆を行う。