検査結果に青ざめた瞬間
ケイコさんは、いつもの健康診断を軽い気持ちで受けていました。
40代になってからはB判定ばかり。
「まあ年齢的に仕方ないか」
とあきらめていたのですが、 やっぱりいつまでも若くいたい。
「よし! アンチエイジングだ。 今年こそはA判定目指すぞ」
と意気込んで挑みました。
ところが後日届いた結果を見て愕然。
「血液検査に異常値、要精密検査」
の文字が目に飛び込んできました。
「まさか自分が……?」
不安が一気に押し寄せてきました。
落ち着かない待機期間
精密検査の予約まで2週間。
その間、 ケイコさんは検索魔に。
調べれば調べるほど、 最悪のケースばかりが目につく。
家族には心配をかけたくなくて、 一人で抱え込む日々です。
食欲もなくなり、 愛用していた美容サプリも飲めなくなりました。
「もしかして、手遅れかも……」
夜は眠れず、 不安で胸が締め付けられる毎日でした。
精密検査当日、まさかの診断結果
ついに迎えた精密検査当日。
検査票を受け取る手は震えていました。
検査を終えて診察室に呼ばれた瞬間、 心臓の音が大きく響きました。
医師からの第一声は、 予想外のものでした。
「検査結果ですが、全く問題ありませんよ」
え?
拍子抜けするほどあっさりした言葉に、 安堵の涙があふれました。
けれど、どうして異常値が? 医師が問いかけます。
「健診前に普段と違うことをしませんでしたか?」
思い当たるのは、 健康のための漢方サプリ。
「A判定を目指して1日4錠を8錠に」
医師は苦笑い。 「それが原因ですね」
健康への焦りが招いた思わぬ落とし穴
ケイコさんは 「良かれと思って」の行動がこんな結果を招くとは夢にも思わなかったそうです。
薬じゃないし、たかがサプリメント。そうたかをくくっていました。
2週間の不安な日々は、 自分の間違った行いが原因。
「適量って大切なのね」
と笑うケイコさん。
やりすぎは禁物。
今になって思うのでした。
【体験者:40代・女性/主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。