4歳の娘Mちゃんは食べることが大好きで、出かけるたびに「あれも! これも!」とねだっていたそうです。そんなMちゃんがある日、「今日は控えめにする」と言い出し、Tさんを驚かせました。その一言がきっかけで“食育”について考え直す出来事となったのです。
食べることが大好きな娘Mちゃん
Tさんの娘、Mちゃんは4歳。とにかく食べることが大好きで、商店街やお祭りに出かけると「あれも食べたい! これも欲しい!」と次々におねだりするのが日常でした。Tさんも「まぁ、子どもってそんなものよね」と、つい甘く見ていたそうです。
まさかの一言に驚き→ハッと気づく
ところがある日、私たちが一緒に食べ歩きをしたとき、Mちゃんはいつもと違う行動を見せました。なんと自分から「今日はちょっと控えめにするね」と言ったのです。驚いたTさんが理由を尋ねると、「たくさん食べすぎるとお腹が苦しくなっちゃうから」と真剣な表情で答えたそう。まだ4歳なのに、自分の体調を理解して行動を変えようとしている。その姿にTさんはハッとしたと言います。
食育を「一緒に考える時間」に
この出来事をきっかけに、Tさんは「食べすぎはダメ」と叱るのではなく、「どうすれば元気に過ごせるか」を一緒に話すようにしました。「お菓子ばかりだとご飯が食べられなくなるよ」「野菜も食べると体が強くなるね」など、日常の会話の中に自然に“食育”を取り入れていったのです。するとMちゃんも少しずつ変化を見せました。
小さな成長が教えてくれたこと
今では「今日はおやつは一個にする!」「お腹いっぱいになる前にやめる」と、自分で量を調整するようになったMちゃん。満腹感を意識しながら、自分の体を大切にする姿勢が芽生えてきたのです。Tさんは「親が教え込むというより、子どもの気づきを一緒に考えることが大事なんだ」と語っていました。
子どもの素直な気づきこそ、親にとっても大きな学びのチャンス。Mちゃんのエピソードは「子育ては教えるだけではなく、一緒に育っていくもの」だと私たちに教えてくれる出来事でした。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。