頻尿と脱水
第一子の妊娠がわかってすぐの頃から、トイレの回数がグッと増え、夜中に1~2回はトイレで目が覚めるようになりました。
この日も夜中に2回トイレへ行ったのですが、朝一番にトイレへ向かうと、尿意のわりにほとんど尿が出ません。
「きっと夜中に何度もトイレへ行って、水分は取っていなかったから脱水症になっているのだろう」
そう思い、意識的に水分補給をしました。
そうこうしていると、もともと予定していた下水管工事の業者が家にやって来ました。
トイレを我慢
業者は、お手洗いの真横にあるお風呂場で作業をしています。
作業が始まって間もない時から私は少し尿意を感じていたのですが、用を足しているときに音が聞こえてしまうのではないか? と不安に思い、業者が帰るまでトイレを我慢することにしました。
作業は私が思っていたよりも長引き、業者が帰るころには尿意も限界……。
見送ってすぐに玄関を閉め、そのままトイレに駆け込みました。
……出ない!?
いざトイレに座ったものの、まったく出ないのです。
しかし出そうと思えば思うほど、尿意は加速します。
膀胱を刺激しようとお腹を押さえると、なんとパンパンに張っている状態!
次第に脂汗が浮かび、気持ち悪くなってきて、私はそのまま歩けなくなってしまったのです。
尿閉
近くに住む母に頼み、急遽病院へ連れて行ってもらうと、医師から『尿閉』だと診断されました。
妊娠することで子宮は少しずつ大きくなっていきますが、妊娠初期の段階ではまだ子宮の場所が定まっておらず不安定だそうです。
子宮はもともと膀胱と隣接した位置にあるため、膀胱や尿道を圧迫してしまうことがあるそう。
すると、尿は溜まっているのに出ない……というトラブルが起こるケースがあるとのことです。
私の場合は尿閉に気付かず脱水だと思い込み、さらにたくさんの水分を摂ったため、膀胱がパンパンに膨れ、歩けないほどの症状になったんだとか。
病院で導尿の処置をしてもらい症状は改善しましたが、当時は本当にどうなることかと思いました。
妊娠の有無に限らないことではありますが、とくに妊婦さんは尿意を我慢しすぎないように注意してくださいね。
【体験者:30代・女性自営業、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。