「結婚していないなんて、可哀想」
久々に顔を合わせた法事の場で、大叔母から無神経なひと言を浴びせられたC美さん。
気まずい空気を変えてくれたのは、従姉妹のフォローでした。
自分の幸せの基準は、自分で決める――そう思わせてくれた出来事だったそうです。
法事での出来事
先日、親戚が集まる法事がありました。
数年ぶりに会う人も多く、和やかな雰囲気で、近況報告をし合っていると――。
ふいに、大叔母に呼び止められました。
結婚していない=可哀想!?
「C美ちゃん、久しぶりね。まだ結婚してないんだって? いつまでも自由で、いいわね~。お母さんは心配だろうけど、お相手がいないことにはね~(笑)なんだか可哀想ねぇ」
……えっ?
「もう少し男性受けするような恰好でもしたらどう?」
「は、はぁ」
大叔母とはそれほど親しくもないのに、いきなり失礼な人です。
「早く帰りたい」と思いながら、場の雰囲気を壊すわけにもいかず、私は愛想笑いを浮かべることしかできませんでした。
思わぬ救世主
そのときです。
そばにいた従姉妹が、すっと会話に入ってきました。
「大叔母さんったら、そんな言い方して、感じ悪いわね~! こんなあからさまな嫌味言う人がまだいたなんて! まるで生きた化石じゃない!(笑)」
一瞬、場が静まりました。
ど、どうしよう――なんて戦慄したのも束の間。
「ほんとそうよ〜、今どきそんなこと言うなんて、時代遅れよ。いやあね~」
なんと別の親戚も、従姉妹に同調してくれたではありませんか。
大叔母の顔は真っ赤。
気まずくなったのか、「ちょっとお手洗いに行ってくるわね」と、その場を離れていきました。
思わず従姉妹のほうを見やると、彼女はいたずらっぽく私に笑いかけます。
「お仕事頑張って、キラキラしているC美ちゃんの人生、私はとっても素敵だと思う!」
幸せの基準は、自分で決める
まさか従姉妹が、あんな風に助け舟を出してくれるなんて。
結婚していてもしていなくても、なにに幸せを感じるかなんて、人それぞれ。
「結婚していない=可哀想」なんて、古いテンプレを押しつけられるのは、ごめんです。
私の人生は、私が選ぶ。
そう思っていたはずなのに、やっぱりどこか、独身であることに引け目を感じていたのかもしれません。
従姉妹のおかげで、自信を取り戻すことができました。
これからも、誰かの物差しを気にするのではなく、自分自身の幸せに向き合って生きていこうと思います。
【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。