普段は小食なのに、私の実家ではたくさん食べる娘。
嬉しく思う一方で、どうしてかな? と気になりますが。
そこには昔も今も変わらず見守り続けてくれている存在がありました。
筆者の体験談です。

たくさん食べてくれて嬉しい一方で

私の小学生の娘は食が細く、普段の食事のご飯の量は子供用のお茶碗に少な目によそっても、お腹いっぱいになって食べきれないほどです。

それがどうしてか私の実家に行くと、私の母が作るご飯を美味しい美味しいと普段の娘からは考えられない量を食べるんですよね。

その様子を見て、一体何が私の料理と違うんだろう……とちょっと落ち込んでしまう部分もあり。
娘に聞いてみたところ、
「おばあちゃんのご飯はやさしい味がするんだ。私、こういうのがいいな」

ハッとしました。

食の原点回帰

私は娘にたくさん食べてもらいたくて、レシピ本などを見ながら凝った味付けにしてみたり、色々な調味料を入れていく工程で知らず知らず味付けも濃くなってしまっていたようです。

それらが娘の舌にとっては強すぎる味と感じていたようで。
娘のためと思ってやっていたことが逆効果だったとは。

落ち込むと同時に深く反省しました。

同時に、母はずっと昔からやさしい味のご飯を家族のために作り続けてくれているんだ、と改めて気づかされました。

越えられない存在

40歳を過ぎた今でも母から教わることやしてもらうことがたくさんあり、私はまだまだだなぁと痛感しています。

後日、母の食習慣や料理内容を我が家でも取り入れたところ娘が、美味しい! と言ってくれ、よく食べてくれるようになりました。

お母さんありがとう。たくさんの感謝の気持ちを込めて。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。