手土産や差し入れの選び方
小学生の子どもがいると、お友だちの親にお世話になる機会が自然と増えてきます。
習い事の送迎だったり、お泊まりだったり。
反対に、私が子どもの友だちを預かることもあり、気づけば親同士の関わりもけっこう密に。
そんなとき、ちょっとした手土産や差し入れがあると、お互い気持ちが和らぎます。
でも私は、これまでいわゆる“きちんと系”のものばかりを選んでいました。
箱に入ったクッキーやおせんべい、個包装のお菓子など「失礼のないもの」を選ぶのが無難だと思っていたのです。
汗だくの小学生に届いた、感動の差し入れ
それがある日、「その発想はなかった!」と思わされた出来事が。
わが家の庭で、息子とその友だちAくん、Bくんの3人で遊んでいた日のこと。
暑い日だったので、子どもたちはすでに汗びっしょり。
そこへ、Aくんのママがニコニコしながらやって来て、「お邪魔しちゃって。お世話になります〜!」とさわやかに一言。
そして手渡してくれたのが、キンキンに凍ったスポーツドリンクと、アイスの差し入れ!
子どもたちは「うわー!」「やったー!」と歓声を上げて大喜び。
それはそれはテンション爆上がりで「ありがとうございます!」「冷たい!」とぴょんぴょん跳ねながらお礼を言っていました。
私も「すいません、いただいちゃって……」と恐縮しつつ、内心では「この手があったか〜!」と感動。
本当にうれしい差し入れとは
きれいに包装されたお菓子は、大人にとっては“丁寧な心遣い”かもしれません。
でも、汗だくの小学生にとってのご褒美は、今すぐ飲めて冷たくて、体にしみる一杯。
まさに「誰が一番うれしいか」を考えた、愛のある差し入れでした。
それ以来、私もまねしたいと思うように。
次に子どもの友だちがお世話になるときは、冷凍庫にはしっかりスポーツドリンクとアイスを用意して、持って行こう。
気の利いた差し入れって、こういうことなんだなあと、しみじみ思ったのでした。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。