そんな育児に奮闘中の、筆者の友人A子さん。まさかの恐怖体験をされたようです……。
成長と共に苦戦する育児
A子さんには4歳の息子がいます。
息子は成長と共にどんどん我が強くなり、叱っても言い訳をしたり、言い返してきたりすることも多くなりました。
ある日もわがまま放題の息子。
いつも通りキツく叱って終わりの予定だったのですが、あまりに話を聞かなかったので、A子さんは怒りが爆発してしまいました。
「そんなに言うなら、もうアンタはうちの子じゃない! 出て行きなさい!!」
そう怒鳴ると、息子は子ども部屋へ一直線。
いつも叱られた後は、子ども部屋で泣いて拗ねて、少し経って落ち着いてから話し合うのがいつものルーティンでした。
A子さんは「またか」と思いつつ、食事の準備をしていたのですが……。
まさか本当に家出したの!?
「ガチャリ」
と、かすかにドアの開く音が聞こえたのです。
夫が帰ってくるにはまだ早かったので、不思議に思って玄関へ行きましたが、誰もいません。
そしてふと下を見ると、息子の靴がないのです。
「まさか!」
慌てて子ども部屋を覗きましたが、そこに息子の姿はありませんでした。
まさか本当に家出したの!? と、A子さんは大パニック!
慌ててA子さんが家を飛び出すと……!
即座に見つかったけど、涙が止まらない
玄関を出てすぐ、目の前の公園に息子がしゃがんでいるのを発見しました。
大きな声で息子の名前を呼ぶと、A子さんに気付いた息子は、
「ママ、ダンゴムシいた! 内緒だったのにぃ」
と、本人はいたって元気で笑顔でした。
A子さんは急いで駆け寄り抱きしめて、思わず涙が溢れてしまいました。実は……。
自分の叱り方も大反省。一緒に成長しようね
息子は叱られた後、
「ママに内緒で捕まえたダンゴムシ持ってったら、びっくりして笑ってくれるかもしれない」
息子がそう考えたのは、ママの怒っている顔を笑顔にするためでした。
もちろん本人に家出のつもりはなく、こっそり家を出て、ダンゴムシを捕まえて戻ってこようと思っていたようです。
それでも、住宅街で時折車も走っているし、知らない人に連れていかれてしまうかもしれません。
今まで息子が勝手に家を出たことはなかったので、A子さんは心底怖い思いをしました。
玄関の鍵は二つありますが、息子の手の届く側の鍵しかかけていなかったのも、今回の原因の一つと言えます。
感情的に怒鳴ってしまったことを反省し、息子を守りながら、一緒に成長したいと思い直した出来事でした。
【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。