資産に恵まれ、働く必要などまったくない“大地主”の祖母。ところがある日、彼女は突然スーパーの「資源ごみ分別の仕事」を始めると言い出しました。その真意とは……? 友人が、体験談を語ってくれました。
悠々自適な老後生活
私の祖母は、いわゆる“大地主”。
近隣のスーパーやコンビニに広い土地を貸していて、毎月安定した収入があります。
時期になると、スーパーの店長が「今年もありがとうございます」とお中元を持ってやってきます。
祖母はそのたびににこやかに対応し、「いつもご苦労さまです」と穏やかに対応。
お金には困っていない。立派な家もあり、趣味も充実していて、悠々自適の老後だと、私は思っていました。
まさかのパート宣言!「スーパーで働くわ」
けれどある日、祖母が突然仕事を始めると言い出したのです。
「スーパーで、資源ごみの分別を手伝うことにしたの」
は? と思った私。なぜいまさら? しかも、資源ごみの分別?
祖母は十分な資産を持っていて、働く必要はまったくありません。
資源ごみのペットボトルや段ボールを整理するなんて、正直言って信じらませんでした。
「誰かの役に立てるの、うれしいのよ」と、祖母は言って笑っていましたが、私は「変わってるなぁ」と思うばかり。
資源ごみ分別の現場で見た、祖母の姿
それから数日後。
用事でスーパーに立ち寄ると、資源ごみコーナーで見覚えのある後ろ姿が目に入りました。祖母でした。
帽子をかぶり、エプロン姿で、ごみの分別をしています。