とんでもないミスが発覚
A子はある日、C社の担当者にB社宛ての請求書を誤ってメールに添付して送ってしまいました。送信後に自ら過ちに気付いたA子。一気に血の気が引きました。ミス発覚後、A子はすぐに当時の上司に報告。C社にはメールの削除依頼と正しい請求書を送付しておきました。
単価がバレてクレームが……
しかし、請求書を見たC社の担当者から「同じ商品なのにB社には安く売ってるんですね」とクレームが……。A子の会社では、同じ商品でも、B社とC社で異なる単価で販売していました。そのため、他社の単価が漏れてしまうなど信用問題にもなりかねず、あってはならないことでした。
心に留めておきたい上司の言葉
A子からの報告を聞いた上司は、「起きてしまったことは仕方がない。そうなってしまったには理由がある。同じミスが二度と起こらないような仕組みをよく考えること」とミスをしたA子を責めるのではなく、仕組みを見直すように言いました。
A子が請求書のpdfファイルの名前を誤って付けており、メール送信前にもファイルの中身を再確認せずに送ってしまったことが原因の一つでした。
A子は、請求書をメール添付後に再度確認するという工程を増やし、再発を防止することに。上司は数年前に定年退職して今はもう会社にはいませんが、あのときの上司の言葉をずっと心の中に留めているA子でした。
上司によっては、ほかの人がいるにもかかわらず平気でミスをした人を叱責したり、罰ゲームのようなことをさせたりする人もいます。これではミスをしてメンタルが落ち込んでいる人に対して、さらに追い打ちをかけることになってしまいますね。「人を責めるのではなく、ミスを起こさないための仕組みを考えろ」という上司の言葉はとても心に響きますね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。