思わず放った一言が、意外な効果を生むことに──?
今回は筆者の知人から聞いた、ママ友づきあいの知恵が光るエピソードをご紹介します。
仲良しアピール
私には保育園に通う5歳の娘がいるのですが、娘が進級してから子ども同士同じクラスになったとあるママ友に悩まされていました。
明るく朗らかで基本的にはつきあいやすいママ友なのですが、困っていたのは、何度も“担任の先生と仲良しアピール”をしてくること。
「私、先生とすごく仲良いのよね」
「うちの子のこと特別扱いしてくれるのよ」
一度や二度なら微笑ましく思える自慢話なのですが……。
毎回会うたびに『私が先生に言えば融通がきく』などの発言があり、ほかのママたちもどんな反応をすればいいのか困っているようでした。
モヤモヤ
そのママ友は、明らかに“私は特別”感を出し、ママ友集団内での自分の立ち位置をコントロールしようとしているように感じたのです。
周囲も遠慮して彼女を立てるようになり、ちやほやされるママ友を見て何だかモヤモヤした私。
『先生との関係がどれほど特別かどうかより、子どもが公平な扱いを受けることが大事』と考えていたからです。
それなのに、そのママ友の発言によりママ友たちの間はもちろん子どもたちにも上下関係みたいなものが生まれてしまうかもしれないことを危惧していました。
切り返してみると?
そこで次の保育園のイベントでママ友からいつものように自慢話が出たとき、私は思わずこう切り返してしまったのです。
「へえ、私にもプライベートで先生を紹介してくれる?」
「距離縮めてうちの子も可愛がってもらいたいし(笑)」
少しオーバーに冗談めかして言ったつもりでしたが、本人は面食らったようで苦笑いしていました。
それからというものの、彼女の態度は一変。
“先生と仲良しアピール”はかなり控えめになったのです。
彼女の発言が気になっていた様子のママ友数人からも、
「ナイス切り返しだったね」
とこっそり感謝されました。
ママ友づきあい
相手をただ批判したり攻撃したりするのではなく、ユーモアでかわす一言は、一番効果的な対応だと実感した私。
それからそのママ友と話すときも緊張感がなくなったママが多いのか、よりママ友たちとの仲が深まったように感じています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。