人との会話のなかで、予想外の言葉に心がざわつくことってありますよね。相手は軽い気持ちで言っているのかもしれませんが、受け取る側にとっては深く刺さってしまうことも……。今回は、筆者の友人が体験したエピソードをご紹介します。
夫がくれた、救いの言葉
重たい気持ちを引きずって帰宅した私。
夕食後、リビングでくつろいでいた夫に、ぽつりぽつりと今日の出来事を打ち明けました。
話しているうちに、また悔しさがこみ上げてきます。
私の話を黙って聞いていた夫は、少し考えるように間を置いてから、静かにこう言いました。
「そんな発言を平気でできる人の方が、よっぽど大人げないし、人として未熟だよ」
その一言で、張り詰めていた心の糸がぷつんと切れ、肩の力がふっと抜けました。
そうだ、その通りだ……。私の心は、すーっと晴れていきました。
「大人」って、一体なんだろう?
私には子どもがいませんが、それは誰かに見下されたり、人として劣っていると判断されたりする理由にはならないはずです。
生き方や幸せの形は、人それぞれ違うのですから。
結局、大人らしさを映すのは、肩書きや経験ではなく、日々の言動そのものなのだと思います。
あの日のAさんの言葉には深く傷つきましたが、夫の言葉のおかげで、自分の価値を他人の物差しで測る必要なんてないのだと、改めて強く感じました。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。