夫が職場の飲み会を避ける本当の理由を知ったことで、これまで見えていなかった一面に気づきました。無理に変えようとするのではなく、まず相手の気持ちを理解することの大切さを実感。
今ではお互いに無理をせず、自然体で過ごせる関係を築けています。
夫が飲み会を嫌がる本当の理由
うちの夫は、職場の飲み会の誘いをよく断ります。最初は「またか、面倒くさいだけでしょ」と軽く受け流していました。私は飲み会が好きなタイプなので、内心「もう少し社交的になればいいのに」と思っていたのです。
私は、飲み会は仕事の疲れを癒やす交流の場だと思っていました。「行けば気分転換になるのに」と勧めたこともあります。私自身も職場の仲間と過ごす時間が好きで、夫にもそんな楽しさを知ってほしいと思っていました。
明かされた、過去のつらい記憶
ある日、ついに夫が本音を話してくれました。新入社員のころ、ある飲み会でひどい目にあったと。無理に酒を飲まされ、酔って判断が鈍ったところをからかわれ、恥をかかされた経験があったのです。あの出来事がトラウマになり、今でも飲み会の話が出るだけで胸がざわつくと語ってくれました。
その話を聞いたとき、私は自分の無神経さにショックを受けました。夫がどんな気持ちで誘いを断っていたかも知らず、「行けばいいのに」と簡単に考えていたことを深く反省しました。彼の気持ちを理解しようともせずに、ただ自分の価値観を押し付けていたのです。
話し合って見えてきた「心地よい距離感」
その後、夫とじっくり話し合い、無理に飲み会へ行かせるようなことはやめました。その代わり、家でのんびりできる時間を作ったり、夫がリラックスできる過ごし方を一緒に考えたり。職場の飲み会に行かなくても、夫なりの楽しみ方を大切にするようにしています。
背景を知れば、見え方が変わる
人は皆、それぞれの背景を抱えています。自分の感覚だけで相手を判断するのではなく、まずは理解しようとすること。今回の出来事を通じて、夫婦としての絆も少し深まったように感じました。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。