「ママがいないと寝れない!」と甘えていた4歳の息子が、ある絵本をきっかけに初めて一人でお泊まりに挑戦。
その小さな一歩が、大きな成長となり、親としての在り方を見つめ直すきっかけとなった出来事です。
うちの息子、「ママがいないと寝れない!」
「ママがいないと寝れない!」これは、うちの4歳の息子が毎晩のように言っていた言葉です。寝るときは私の腕にしがみつき、不安そうな顔で「ママ、そばにいてね」と言います。その甘えん坊な姿は可愛い反面、このままずっと“ママがいないと眠れない子”になったらどうしよう……という不安も、実は胸の奥にありました。
絵本がきっかけで、まさかの一言
そんなある晩、いつものように絵本を読んでいると、あるお話がきっかけで変化が訪れました。内容は、女の子が一人でおばあちゃんの家にお泊まりに行くというもの。すると息子が突然、「僕も、おばあちゃんの家に一人で泊まってみようかな」とつぶやいたのです。
「えっ、本当に?」と驚きつつも、その気持ちを大切にしたくて「一回だけ試してみる?」と聞いてみると、「うん、やってみたい」と、少し不安げながらも頷いてくれました。
ドキドキのお泊まりチャレンジ
当日、息子はお気に入りのぬいぐるみを抱えて、おばあちゃんの家へ。私は内心、「夜中に泣いて帰ってくるかも……」とドキドキしていました。でも、夜に届いたのは「少し寂しがったけど、すぐまた寝たよ」という報告だけ。朝までぐっすり眠れたようです。
小さな一歩が、大きな成長に
翌朝、帰ってきた息子はどこか誇らしげな表情で「僕、一人で泊まれたよ!」と報告してくれました。その言葉に、思わず私の方が涙ぐみそうに……。自分で挑戦し、小さな一歩を踏み出した息子の姿が、まぶしく見えました。
信じて見守る、という学び
私は「守ってあげたい」という気持ちが強すぎて、息子の「やってみたい」を見逃していたのかもしれません。でも、子どもはちゃんと自分で成長する力を持っている。その力を信じて、そっと背中を押すことが、親としての大切な役目なんだと気づかされました。
子育てに正解はないけれど、「信じて見守る」ことで子どもは自信をつけて、未来への一歩を踏み出していくのだと、改めて実感した出来事でした。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。