ついに粉薬卒業!? 病院で先生からの提案
小学4年生の息子が、風邪を引いて病院へ行った時の事です。
診察が終わると、先生が息子に向かって言いました。
「もうそろそろ、粉薬じゃなくても大丈夫なんじゃない?」
いつも粉薬ばかり処方されていた息子。急な問いかけに、一瞬きょとんとした顔をしましたが、すぐに威勢よく「はい!」と答えました。
小学6年生のお姉ちゃんは、もう錠剤で処方される年齢です。
息子も、それがちょっとかっこいいと思っていたのかもしれません。
診察室を出るころには、口元にうっすら笑みを浮かべ、誇らしげな様子でした。
うれしそうに薬を探す息子
家に帰り、夕食後の薬の時間になりました。
息子が私の前にやってきて、ドヤ顔で言うのです。
「俺のタネは? ほら、今日もらったでしょ。ほら、あれ。タネ。タネちょうだい」
突然の“タネ”発言に私は頭の中が「?」でいっぱいに。
「え? タネ? なんの事?」と聞き返すと、息子は少し焦ったように「タネだよ、タネ! 今日先生が俺に勧めてくれた、薬のタネ!」と強調します。
「タネちょうだい」で私も爆笑
そこでようやくピンときました。
「ああ! 錠剤ね!」
私が笑いながら訂正すると、息子も「錠剤って言うの? タネかと思った」と大爆笑。自分の勘違いに、顔を真っ赤にして笑っていました。
錠剤という正しい名前を知らなかった息子。私も普段は薬としか言わないし、名前を意識して伝える事がありませんでした。
かわいい勘違いに、家族みんながほっこりした夜でした。
【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。