人と人とのつながりは、日々の心の支えになるものです。「関係を大切にしよう」と意識している方も多いでしょう。でも、いざという時に手を差し伸べてくれるのは、意外な人物かもしれません。今回は、筆者の知人の体験談をご紹介します。

八方美人を貫く日々

「ご近所付き合いは大切に」。それが、私の長年の信条でした。

婦人会の集まりや仲良しメンバーのランチ会には必ず顔を出し、いつもニコニコと笑顔を振りまいてきました。
いわゆる「八方美人」だったのかもしれません。

夫に先立たれ1人暮らしになってからは、ご近所さんとの交流が寂しさを紛らわす気晴らしにもなっていました。

誰からも嫌われず、波風を立てず、この穏やかな関係を保つこと。
それが私の日々の目標でした。

付き合いの悪い隣人

しかし、ご近所の輪の中に、決して入ってこない人もいました。
我が家の隣に住む女性、Aさんです。

Aさんは、こちらから挨拶をすれば一応返してはくれますが、集まりには一切顔を出さず、一匹狼を貫いていました。

輪を大切にする私にとって、彼女のような存在は正直、快く思えるものではなく、「自分とは違う、理解できない人」だと決めつけていたのです。