都会では「顔すら知らない隣人」が当たり前だった筆者の知人A子。でも、地方での「近すぎる距離感」に少し息苦しさを感じていたそうです。
なんとなく心がざわつく毎日──。
けれどある出来事がきっかけに、その感覚が少しずつ変わり始めたといいます。一体何があったのか、A子から話を聞きました。

車に乗せてくれた女性は「昔うちも犬飼ってたからね、放っておけないのよ」と言ってくれ、動物病院へ送ってくれました。

幸い、愛犬は大事に至らずホッと一安心。

帰宅後、玄関先には女性が置いていった「犬、元気になった?」との手書きのメモとおやつがありました。

思わず胸がじんわりして、涙が出そうになりました。

「見られている」のではなく、「気にかけてくれていた」と気づいた瞬間

そのとき、気づいたのです。表面的に干渉に思えていた近所付き合いの奥には、ちゃんとした優しさがあったのだと。

「ひとりじゃない」と感じられる安心感は、都会では得られなかったもの。

今では近所の人たちにも自然とあいさつができるようになり、週末の小さな行事も、少しだけ楽しみに思えるようになりました。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。