人からかけられる何気ない一言が、心に小さなトゲのように刺さってしまうことってありますよね。しかも、それが身近な人からだと、なおさら影響は大きいものです。今回は、筆者の友人が体験したエピソードをご紹介します。
「跡取りは男の子」
待望の第一子である娘が生まれた直後のことでした。
お祝いに駆けつけた義母がかけた最初の言葉は、「女の子もかわいいけど、やっぱり跡取りは男の子よねぇ」というもの。
初産で心身ともに余裕がなかった私は、苦笑いするほかありませんでした。
まさかこの一言が、これから何年も続く「性別マウント」の始まりになるとは、その時は知る由もなかったのです。
「悪気はない」で受け流す日々
それからというもの、義母は会うたびに
「やっぱり男の子がいないと寂しいわよね」
「男の子だったら、パパのお仕事を継げたのにねぇ」
と、まるで娘の存在を否定するような言葉を繰り返しました。
夫に相談しても「母さんは昔からああだから」と苦笑いするだけ。
私も「きっと悪気はないんだ」「考え方が古いだけなんだから」と自分に言い聞かせ、波風を立てないようにと、笑顔をはり付け、受け流し続けました。